【家電】コスパの良い扇風機を買うために注目すべきポイントはここ!

2020/06/12

家電

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 夏の必需品、扇風機。エアコンと併用すればさらに効率的に部屋を冷やすことができます!

  このページでは購入や買い替えの参考となるように、扇風機を選ぶ際に知っておくべきポイントをまとめました。

 このページを見れば扇風機の基本的な知識を身に着けることができるので、自分に必要なポイントやお金をかけるべき場所がどこなのかを見極め、コスパの良い扇風機を手に入れましょう!

扇風機とサーキュレーターの違い

扇風機を探していると、サーキュレーターという言葉もよく目にします。
 「扇風機のかっこいい呼び方ね」くらいで流していませんか?
 どちらも風を作る装置なので混同されがちですが、実は役割に違いがあります。
 

扇風機:肌に直接風を当てて涼しさを感じるための家電

扇風機は人の肌に直接風を当てて涼しさを感じるための家電です。
 人が直接風を受けることが前提になっているので、優しく自然に近い風を作る扇風機が良い扇風機とされています。

サーキュレーター:部屋に風の流れを作るための家電

サーキュレーターは部屋全体に空気の流れを作るための家電です。部屋全体の空気を循環させ、温度湿度のむらを解消します。
 こちらは人が風を受ける事を前提としていないため、「自然に近い」とか「心地よい」という点はポイントになりません。

 また、対象が部屋全体なのでパワフルなものも多く、個人で受けるには風が強すぎることも。
 エアコンとセットで稼働させると冷暖房の効果が部屋全体に循環し、より早く効率的に部屋を冷やす・温めることができます。

扇風機とサーキュレーターは混同されがち

上記のとおり扇風機とサーキュレーターは厳密には違うものですが、近年は混同されて同じものとして扱っている店舗やサイトもあるようです。
 選ぶ側としてはこの二種類の家電の違いを認識し、自分の目的に合ったものはどちらか、しっかりと判断しましょう。

扇風機の種類

扇風機にもたくさんの種類があります。
 大まかなサイズ感や見た目がここで決まるので、一番最初に決める項目ではないでしょうか。
 なお、今回は部屋の中で使うことを意図しているので、手持ち扇風機やUSB扇風機は除外しています。

リビングファン:いつもの扇風機

扇風機、と言えばまずイメージする定番のあれです。各メーカーの主流商品として長年売れ続けています。
 ラインナップが豊富で価格も機能もピンキリなので、様々なニーズに応えてくれます。
 特にこだわりがないならこれ。

羽なし扇風機:ダイソンで有名

ダイソンのCMが有名ですね。今はいろんな会社から似たような商品が出ています。
 胴体や下部の穴から空気を吸い込み、胴体のファンで上部に空気を送り、上部の輪っかで方向を変えて風を出す、というのが大まかな仕組みです。
 羽なしとは言いますが、実際は胴体の筒の中に羽が設置されているので微妙に嘘ですね。

 このタイプは何と言ってもデザインが魅力ですね。おしゃれ!
 そして羽が胴体の筒に守られていることで安全性も◎。小さな子どもがいる家庭なら優先度上がるかも。

タワーファン:細長い形が特徴的

細長い筒状の扇風機です。
 スリムな代わりに縦に長いものが多いので、リビングファンよりも省スペースになることも多いですが、逆にリビングファンなら置けた場所に入らないことも。
 こちらもリビングファンに比べておしゃれなものが多いですね。

モーターの種類

羽を回転させるモーターにも種類があります。
 モーターは扇風機にとって中心部品なので、この種類によって価格と性能が左右されます。
 価格が大きく変わるので、予算によってAC/DCどちらにするか決め打ちした方が良いでしょう。

ACモーター:安いが性能は必要最小限

ACモーターとは交流電流で動くモーターで、昔からあるタイプです。(AC=Alternating Current、交流電流という意味です)
 交流電流とは+と-が交互に変化しながら流れる電流で、家のコンセントまではこの状態で電気が流れています。

 基本的には交流電流の周波数に合わせて回転数が決まるため速度調整は苦手ですが、シンプルな構造で作ることができるため、価格を安くすることができます。
 「3,000円程度で欲しい」という人はACモーター搭載の扇風機を中心に探すことになります。

DCモーター:お高いが高性能!

DCモーターとは、直流電流で動くモーターで、2010年頃からこのモーターを搭載した高級扇風機ブームが始まっています。(DC=Direct Current、直流電流という意味です)
 直流電流とは+と-が変化することなく常に同じ方向に流れる電流です。前述のとおり家のコンセントから流れる電流は交流なので、ACアダプター等の装置で直流に変換する必要があります。

 ACモーターと比べると構造が複雑なために価格が高くなりますが、風量調整・消費電力・静音性がかなり高いです。
 「お金はたくさん出してもいいから気持ち良い風が欲しい!」「初期投資が高くても省電力な方が良い!」「静かさを何よりも優先したい!」という人はDCモーター搭載の扇風機を探しましょう。

DCモーターはACモーターと比較してどう違う?

ACとDCの大まかな違いは上述の通りですが、もう少し詳しく各項目を説明します。
 (そんなに詳しく知らなくてもいいや、という人はこの項目は読み飛ばしてもかまいません)

ティッシュも飛ばないそよ風!繊細な風量調整が可能

ACモーターは基本的に交流の周波数に回転数が引っ張られるため風量調節が苦手で、弱/中/強と3段階での調整が主流でした。
 DCモーターは流れる電流が安定していて操作しやすいため、多い機種では30段階調整も可能です。(こんなにいりませんが)
 さらにDCモーターは超低回転でも安定して動作できるため、机に置いたティッシュも飛ばない程のそよ風を作ることもできます。
 DCモーターのそよ風を体験すると、ACモーターは弱でもかなり強く感じるはずです。

消費電力が半分~1/10!省電力でランニングコストが安い

ACモーター搭載の扇風機の1時間あたりの電気料金は弱で0.5円/時、中で0.8円/時、強で1.0円/時程度です。
 DCモーターは同じ風量で比較すると、約半分の消費電力で済みます。つまりACモーターの強と同じくらいの強さで運転すると0.5円/時くらい。

 6月~9月の4か月間=約120日、強で一日中運転しっぱなしとすると
  AC:1.0(円/時)× 24(時間)× 120(日)=2,880(円)
  DC:0.5(円/時)× 24(時間)× 120(日)=1,440(円)
 ということで、一日中つけっぱなしという条件であればひと夏で1,440円くらい節約になるという計算になりました。

 メーカーが公表している扇風機の耐用年数は10年になっていることが多いので、扇風機をよく使う家庭であれば買ってから壊れるまでに1万円を超える省エネになる可能性があります。
 さらに、DCモーターの微風モードであれば0.06円/時程度とACモードの弱の1/10くらい。

 DCモーター搭載機種は購入時の価格が高いですが、その後の電気料金は安くなるので、全体で考えれば購入価格が多少高くてもある程度カバーできると言えます。
 ただし、「ACモーターよりもお得です」と言える程のヘビーユーザーはあまりいないと思うので、あくまでも「高くてもある程度カバーできる」程度で考えた方がよいでしょう。

寝るときもうるさくない!モーターや羽の構造で運転音が静か

①羽の工夫
 扇風機から出る音で最も大きな音は羽の風切り音です。
 風切り音は羽の構造で多少は軽減できるため、高級路線のDCモーター機種では羽の形を工夫して静音性を上げています。
 逆に低価格を売りにしているACモーター機種は羽の造形に予算をかけることが難しいため、ここで差が出ます。

②モーター自身が静か
 モーターの構造上、モーター自身の駆動音もDCモーターの方が小さいです。
 モーターの駆動音はそもそもそこまで大きなものではないので日中にはあまり違いは出ませんが、就寝時にはメリットですね。

③風量調整が得意だから大口径の羽を付けられる
 極端に言ってしまえば、同じ形・同じ大きさの羽を同じ速度で回せば同じ音が出ます。
 音を小さくするには回転数を落とす必要がありますが、同じ大きさの羽で回転数を落とせば風量が落ちて涼しくありません。

 そこで羽を大きくして減った分の風量を補おうとすると、一回転当たりの風量が多くなってしまい調整が難しくなります。
 回転数の調整が難しいACモーターは特に低回転が苦手で、羽が大きすぎると「弱なのに風が強い!」となってしまいます。

 一方で、DCモーターは回転調整が大得意。超低回転でも安定して稼働できます。
 この特性のおかげで、回転数を下げて音を小さくしつつも羽を大きくして涼しさは確保、ということができます。

④微風モードならさらに静か
 夜寝るときって、そよ風程度でも十分涼しかったりしますよね。
 DCモーターの微風モードであれば、音はほとんど出ません。
 ゆっくり動くことで羽から出る風切り音も小さいですし、DCモーターならモーター駆動音も気になりません。

 就寝時にエアコンはつけっぱなしにしたくない、けど暑さ対策はしたい…という人には微風モードを選べるDCモーター搭載機種がおすすめです。

羽の種類

羽は枚数・大きさ・形で送り出す風にも特徴が出ます。
 なお、価格が高いDCモーター搭載機種の方が羽にも力を入れていることが多いです。

羽の枚数

風を受けた時の心地よさに影響する部分です。
 羽は枚数が多い程、風を一定の力で送り出せるようになり、ムラのない風を作ることができます。

 羽の少ない扇風機は強い風と弱い風が交互に塊で届くため、受け続けるとストレスになりやすいです。
 羽を増やすと強弱の山がなだらかになり、自然の風に近付くことができます。

羽の大きさ

羽が大きいと一回転で送り出す風が多くなります。
 モーターの回転数を落としても同じ風量を送ることができるため、小さな羽と比較して同じ風量でも音が静かになります。
 また、大きな羽の方がフルパワーで回転したときに送り出す風量が多くなるため、最大稼働させたときによりたくさんの風を作ることができます。

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